無痛吸着総義歯とは?
我が国は現在,未曾有の高齢化社会に突入しており,
それに伴い非常に様々な口腔環境を持つ高齢者に
我々歯科医師は日々遭遇しています。
従来の方法で義歯を作製して,機能回復しても,
長い年月の間に歯槽骨の吸収を引き起こし,顎堤を喪失しています。
このように下顎の顎堤の低くなった総義歯の製作は
維持・安定が得られず、非常に難しいのです。
スーパーデンチャーの筧甚七先生と
O・F・B・Fデンチャーの荻島浩先生に師事し
骨面印象・軟性床用材・吸盤の原理などを応用し、
痛みがなく、吸着安定し、よく噛める総義歯をめざした
無痛吸着総義歯研究所を設立し
ソフト・フィット・デンチャーの開発に携わりました。
ソフト・フィット・デンチャー(スーパー・デンチャー)の特徴
1. | 痛みが無い |
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2. | 吸着・安定する |
3. | 咬合力が強くなる |
4. | 治療期間の短縮 |
5. | 最終模型が残る |
6. | 15年以上経過しても骨の吸収が無い |
7. | 2つ目の義歯製作が簡単(1~2回の通院) |
8. | 総義歯難症例でも可能 |
当院の無痛吸着総義歯研究所における1988年より経験した数多くの症例から、
以下の事柄が臨床的に得られました。
1. | 軟性床用材を使用しても骨の吸収はない。 (軟性床用材を使用すると、骨の吸収が起こると言われたのは、安定感がないのが原因) |
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2. | 軟性床用材のどの部分を厚く、またどの部分を薄くするのか、どの部分をどこまで伸ばすのかが無痛、吸着のポイントとなる。 |
3. | 軟性床用材を使った吸着安定した義歯を1年使用すると皮質骨が厚くなる。 (1年後は軟性床用材を使わなくても痛みが出ない) |
4. | 吸着安定する義歯ならば、15年使用しても顎堤の変形はない。 |
5. | 最終模型が残るので、2つ目の義歯を制作する場合、印象を採る必要がない。 (痛みもなく安定した義歯が2回の通院で装着できる) |
6. | 高齢社会の在宅訪問歯科診療に便利。 |
※O・F・B・Fデンチャー(オギシマ・フライング・バード・フォルム・デンチャー)